歯列矯正における“ゴムかけ”はご存知ですか? 私は娘ぴいこがゴムかけを行うまで、その存在すら知りませんでした。
このゴムかけにどんな効果があるのか、つけている間の痛みなど、歯列矯正の先生にお伺いしたのでお伝えしたいと思います。
「ゴムかけ」とは
ゴムかけは、医療用の小さなゴムを歯に装着しているブラケットに引っ掛けて、歯の動かす補助を行うものです。歯の位置や噛み合わせを改善するために行います。
歯と歯の間の隙間を埋めたり、抜歯した際にできた間隔を早く縮めるときなどに効果を発揮します。
出っ歯や受け口といった症状にも、よく利用されているとのことでした。
ぴいこは叢生(歯の凸凹)の治療なのですが、噛み合わせを良くするために現在ゴム掛けをしています。
2023年5月にゴムかけ開始。最初は1箇所だったゴムかけは、2ヶ月後に2箇所。
そしてそれから3ヶ月後の10月に“日中のゴムかけ”が終了しました。その後は”夜寝るときだけ”ゴムかけを行っています。
ワイヤー矯正では一般的な治療方法ですが、インビザラインでもゴムかけ治療をするようです。マウスピースだけでは動きづらい歯を、ゴムの力で動かすことが目的です。
痛みはあるの?
個人差はあるかと思うのですが、ぴいこは少なくとも痛がっていました。
歯を動かすための矯正器具の一つなので、痛みや違和感はあると思っていたほうがいいです。
ぴいこもつけた当日はなんともありませんでしたが、一晩空けて朝になると「痛い」とご飯を食べにくそうにしていました。
矯正器具の調整でも痛みが出ますが、2〜3日をピークに痛みがおさまっていきます。ゴムかけも同様です。
いつつけるの?
つけるタイミングは人それぞれです。矯正医が判断したタイミングで、つけ始めることになります。
ゴムかけをするのは、基本的に食事や歯磨きのとき以外ずっと。歯が正常な状態に近づいてきたら、今のぴいこのように「夜のみ着用」と負担が減るようです。
基本的には食事ごとに新しいものと交換します。持っていないときには同じものをつけてもいいですが、1日つけたら新しいものに替えるようにしたいところです。
衛生面の問題はもちろんですが、やはりゴムという性質上、使用を続けていると伸びてきます。劣化したり延びてくると、歯にかけたい力が存分に発揮されなくなり、効果が十分に期待できなくなってしまいます。
そのためゴムは都度交換するようにしてください。
ゴムはクリニックでたくさんいただくと思うので、自分で用意する必要はありません。
どうやってゴムをつけるの?
ブラケットの場合、装置自体に引っ掛けたり、歯科医師がワイヤーを折り曲げたりして引っかかる場所を作ります。
マウスピースの場合は、アライナーや歯自体に引っ掛けるための突起物をつけて、ゴムをかけられるようにします。
ゴムかけの方法は医師から指示があるので、間違えずにつけられるように何度か自分でやってみましょう。
ぴいこは歯科医師に教わったあと、2〜3回鏡を見て着用したあとは、鏡がなくてもつけられるようになっていました。
ゴムの着用をサボるとどうなる?
ゴムは矯正医の指示した期間、しっかりと着用しなければ歯が思い通りの動きをしてくれません。結果として治療期間が延びたり、効果が十分に発揮されなくなります。
治療費として大きな金額を支払っていることを思い出して、ちゃんと着用しましょう!
見た目はどう?
つける場所にもよりますが、ぴいこの場合はそこまで気になりませんでした。口を横に引っ張ればゴムがあるのはわかりますが、普通に過ごしていたら見えにくい場所なので気にならず。
特にブラケット矯正をしている場合は、矯正器具自体が目に入るので、そこにゴムが追加されたところであまり気にならないかと思います。
マウスピース矯正で前歯付近にゴムが来ると、ちょっと目立つかもしれませんね。
矯正ゴムは矯正の補助的な役割だと思われるかもしれませんが、器具で動かない部分に力をかける大切な役割をします。
ゴムかけを指示された期間、しっかりと着用することで治療ゴールも早くなるのです。
ぴいこも最初は痛みで辛そうでしたが、おかげさまでは歯並びはとてもいい感じ!矯正仲間のみなさん、頑張りましょう!